歯磨き粉の選び方!自分に合った歯磨き粉を選ぼう
2024/05/172024/05/22
普段、歯磨き粉を選ぶ際には、特にこだわりがなく、その時の気分や家族が買ってきたものを使っている方も多いのではないでしょうか。世の中には数え切れないほどの歯磨き粉が存在しており、真剣に商品を選ぼうとする際には、何を基準に選べば良いのか分からないこともあるかもしれません。そこで今回は、おすすめの歯磨き粉の選び方を紹介していきます。
目次
注意すべき研磨剤の硬度
まず、歯磨き粉には発泡剤、清掃剤、湿潤剤、香味剤、保存剤などの成分が含まれています。特に注意が必要な成分は清掃剤です。清掃剤は研磨剤とも呼ばれ、歯の着色や表面の汚れを取り除くための成分です。お茶やコーヒーを毎日飲む方やタバコを吸う方、またホワイトニングの効果を長く持続させたい方は、研磨剤入りの歯磨き粉を使用することで着色汚れを防ぐことができます。
しかし、研磨剤にはさまざまなグレードがあり、質の悪い研磨剤を毎日使用してブラッシングすると、歯の根っこ部分や象牙質が削れていくことがわかっています。では、使わないほうがいい、質の悪い研磨剤とはどのようなものでしょうか?
物質の硬さを測る単位に「モース硬度」というものがあり、それぞれの硬さが1〜10段階で表されます。歯のエナメル質は人間の体の中で最も硬い組織で、モース硬度は6〜7です。その下にある象牙質はエナメル質よりも少し柔らかく、モース硬度は5〜6です。
歯磨き粉に含まれている「無水ケイ酸」という研磨剤のモース硬度はなんと7です。硬い研磨剤で歯の表面を毎日こすると、どうなるかは想像がつくでしょう。歯の表面が傷つくと、その傷口に着色がつきやすく、ツヤを失い、くすんで見えてしまいます。
歯を綺麗にしようと思って使用している歯磨き粉が、実は歯の表面を傷つけて黄ばみの原因になっているなんて悲しいですよね。
柔らかい研磨剤はある?
「ヒドロキシアパタイト」という研磨剤は、歯を傷つけずに汚れを落とすことができます。ヒドロキシアパタイトは歯と同じ成分であり、歯のエナメル質と似た硬さを持っているため、歯を傷つけにくいという特徴があります。
ヒドロキシアパタイトのモース硬度は5であり、黄ばみの原因となるタンパク質などを吸着して取り除く性質も持っています。
つまり、研磨力ではなく、汚れを吸着しながら取り除くことで、歯にとって理想的な汚れの取り方ができるのです。
さらに、ヒドロキシアパタイトは目に見えないエナメル質の傷を修復し、初期虫歯を再石灰化してくれる効果もあります。
ホワイトニングにおすすめの成分
歯を白くする効果がある成分について説明していきます。
ホワイトニング用の歯磨き粉でも、含まれる成分によって期待できる効果が少しずつ違ってきます。
すでにホワイトニング用の歯磨き粉を使用されている方は、ご自身が使用している歯磨き粉に今からご紹介する着色を落とすために有効な成分が配合されているかどうかチェックしながらご覧ください。
◇ポリリン酸ナトリウム
短鎖ポリリン酸、EXポリリン酸、分割ポリリン酸とも呼ばれることがあります。これらは、歯の表面の着色汚れを効果的に除去する成分です。
◇ポリエチレングリコール
喫煙者の方には、タバコのヤニを溶かす効果があるため、ポリエチレングリコールが配合されている製品を選ぶことがおすすめです。
◇ヒドロキシアパタイト
ハイドロキシアパタイトともいい、エナメル質に類似した成分であり、歯の表面に存在する微小な傷を埋めることで、歯の表面を整え、ツルツルにする効果が期待されます。
その他の歯磨き粉
◇虫歯予防
虫歯予防に効果的な成分は次の通りです。
・フッ素
・モノフルオロリン酸ナトリウム
・フッ化ナトリウム
・フッ化リン酸 等
◇歯周病予防
歯周病予防に効果的な成分は次の通りです。
・ソプロピルメチルフェノール
・塩化セチルピリジニウム
・塩化ナトリウム
・塩酸クロルヘキシジン
・酢酸トコフェロール 等
◇口臭予防
口臭予防に効果的な成分は次の通りです。
・イソプロピルメチルフェノール
・塩化セチルピリジニウム
・ラウリルイルサルコシンナトリウム
・塩化亜鉛 銅クロロフィリンナトリウム 等
◇知覚過敏
知覚過敏に効果的な成分は次の通りです。
・硝酸カリウム
・乳酸アルミニウム 等
歯磨き粉の形状
◇ペースト
一般的でよく使われる、馴染みのある歯磨き粉です。
特徴として、発泡剤が含まれているものが多いため泡立ちが良く、爽快感があります。
◇ジェル
一般的なペースト状の歯磨き粉と比べて、粘着性が高い特徴があります。
ジェルは、歯の表面や歯間、歯周ポケットなどの細かい隙間部分にも薬用成分が密着しやすいです。
ただし、ジェルには発泡剤が入っていないものが多いため、泡立ちの良い歯磨き粉に慣れている人にとっては、スッキリ感が物足りないと感じることがあるかもしれません。
◇液体
特徴は、研磨剤や発泡剤が含まれていないことです。
液体なので、細かい隙間や口腔内全体に薬用成分が行き渡ります。
研磨剤が含まれていないため、歯の表面や歯肉を傷つける心配はありませんが、ヤニやステインなどの着色汚れを落としにくいというデメリットがあります。
◇粉
特徴的な点は、保存剤や粘結剤が含まれていないため、優しい成分で作られていることです。
最近では、無添加の製品や、より効果的なホワイトニング効果が期待できる製品が広まっています。
◇フォーム
泡の出るポンプ式ボトルを使用することで、きめ細かい泡で歯磨きができる特徴があります。液体タイプと同じ成分で作られているため、液体歯磨き粉が使いづらい方にもおすすめです。
まとめ
歯磨き粉にはたくさんの種類が存在し、ホワイトニング用の歯磨き粉だけでも成分によって期待できる効果が少しずつ変わってきます。また、歯磨き粉の形状によっても好みが別れると思います。今回の記事を参考にして、自分に適切な歯磨き粉を選んでみてください。