正しい歯ブラシの使用方法と選び方!歯磨き粉についても詳しく解説
2024/05/112024/05/22
日々の歯磨きは、自分の歯を守るために必要なセルフケアの一環です。定期的に歯科医院を受診し、クリーニングを受けていても、日々のセルフケアが不十分だと、虫歯や歯周病などのリスクが高まります。虫歯は初期段階で発見すれば、歯を削る量も少なく、目立たない治療が可能です。しかし、大きくなると目立つ治療が必要になります。歯周病は完治が難しく、重症化すると歯を失う可能性もあります。
そこで、正しい口腔ケアの方法を解説していきます。
目次
歯磨きは毎食後に
歯の表面の汚れが溜まりにくくなるように、「食べたら磨く」を実践しましょう。歯の表面や歯と歯茎の溝に汚れがたまると、歯石が形成されてしまい取りきれなくなります。汚れは早めに取ることが大切です。また、食後すぐの歯磨きで着色汚れを防ぐこともできます。朝昼晩の食後に3回ほど歯磨きをすると良いですが、特に就寝前は時間をかけて念入りに行うと虫歯のリスクが減少します。
歯ブラシの選び方
歯ブラシのブラシが付いている部分はヘッドと呼ばれます。ヘッドの大きさは上の前歯2本分が目安です。お口の中で動かしやすいものを選びましょう。
また、ブラシの硬さは、歯茎が健康な状態なら普通〜かためのものを使い、歯茎から出血する場合はやわらかめのものを使いましょう。
歯磨きの方法
まず、歯ブラシを持つ際にはペンを持つように握ると、余計な力が加わりにくく、適切な力で磨くことができます。毛先が広がらない程度の力で磨くことを目安にしましょう。
握り拳を作るように歯ブラシを持ってしまうと、大きな力が加わりやすくなります。この状態で磨いてしまうと、歯茎が下がる原因にもなってしまいます。
以下に、歯ブラシの使い方についていくつか紹介させていただきます。
・スクラビング法
歯ブラシの毛先を歯面に直角に当て、弱い加圧で微振動を加える方法です。この方法は清掃効果が高く、どの口腔内にも適しています。
・バス法
歯ブラシの毛先を歯と歯茎の溝に入るように当て、弱い加圧で微振動を加える方法です。主に歯周ポケットの清掃や歯茎のマッサージを目的としています。歯周病の方に適しています。
他にもさまざまな磨き方がありますが、適度な力で汚れをかき出すようにブラッシングすることを意識しましょう。
歯磨き粉の選び方と使用法
◇歯磨き粉の選び方
歯磨き粉には複数の成分が含まれており、その中でも薬用成分が歯磨き粉の違いを生み出します。以下に薬用成分とその効能の例をいくつか挙げます。
・フッ化物:虫歯予防の効果があります。
・硝酸カリウムや乳酸アルミニウム:知覚過敏を抑制する効果があります。
・トラネキサム酸や塩化ナトリウムなど:歯周病予防の効果があります。
このように、歯磨き粉にはさまざまな成分が含まれており、それぞれの成分によって効果が異なります。自分自身の口の状態や目的に合わせて歯磨き粉を選ぶことが重要です。
◇歯磨き粉の使用方法
まず、適量の歯磨き粉を使用しましょう。自分に合った歯磨き粉を使っていても、量が少ないと磨いているうちに唾液によって薄まり、効果が十分に発揮されない可能性があります。お口全体に歯磨き粉が行き渡るくらいの量を目安に使用してください。
ブラッシング前に、全体的に歯磨き粉を塗布してから磨き始めると、どの歯にも均等に歯磨き粉が行き渡り、均一に磨くことができます。
デンタルフロスや歯間ブラシ
最後に、歯間清掃器具についてお伝えします。歯ブラシでしっかりと磨いていても、なかなか取れない汚れもあります。特に歯と歯の間は食べ物が詰まりやすく、汚れも溜まりやすいです。歯と歯の間は狭く、歯ブラシの毛先が届かないことも多いため、汚れがそのまま残り、蓄積されてしまうこともあります。そこで、歯ブラシと併用して使用していただきたいのが、デンタルフロスや歯間ブラシです。
デンタルフロスと歯間ブラシの適切な使用方法をご説明いたします。
◇デンタルフロス
主に歯と歯の間の狭い部分に使用します。糸部分を前後に動かしながらゆっくりと歯間に挿入します。歯間部は狭く、糸が通りづらいこともありますが、無理に通すと歯茎を傷つける可能性があるため、ゆっくりと通しましょう。
糸が歯茎に触れるくらいまで通せたら、歯の側面をなぞるように糸を上下に動かしましょう。これにより、歯ブラシだけでは落としきれない歯間の細かい汚れも取り除くことができます。
◇歯間ブラシ
基本的には歯と歯茎の際の少し広い隙間に使用します。歯茎を傷つけないように、ゆっくりと歯間ブラシを隙間に挿入し、左右に軽く揺らすように動かします。すると、汚れがブラシに絡まり取られます。
歯間清掃器具を使用することで、口腔内の環境を改善することができます。また、歯間清掃器具だけでなく、歯並びの整っていない部分や奥歯の奥など、磨きにくい箇所には小さなタフトブラシを使用することで、磨き残しを最小限に抑えることができます。
まとめ
間違った方法で歯磨きを行うと磨き残しがあるだけでなく、歯や歯茎を傷つけてしまう可能性もあります。また、歯磨き粉は、使用用途によって成分が違うので、自分に合ったものを選びましょう。
歯と歯の間は歯ブラシでは届かない場合があり汚れも溜まりやすいため、デンタルフロスや歯間ブラシを活用して、磨き残しのないキレイな歯を目指しましょう。