エナメル質が薄い人は歯が黄色く見える!エナメル質を保護する方法
2024/04/272024/05/22
歯の黄ばみの原因の一つとして、エナメル質の薄さが挙げられます。日常生活の中で、エナメル質をすり減らさないようにするにはどうすれば良いのか。また、エナメル質の再生や修復方法などについて説明します。
目次
エナメル質とは?
歯の表面には、半透明で硬い「エナメル質」という組織があります。その内側には黄色い「象牙質」という組織があります。
エナメル質のおかげで、歯は冷たいものや熱いものなどの刺激から守られ、しみることがありません。しかし、エナメル質が薄くなると、下の象牙質の黄色が透けて見え、歯が黄ばんで見えてしまいます。
黒人や白人は一般的にエナメル質が厚いですが、日本人は生まれつきエナメル質が薄い傾向にあります。
エナメル質が薄いということは、象牙質が透けやすく、虫歯が進行しやすいと言えます。そのため、エナメル質を大切に保護する必要があります。
エナメル質が薄くなる原因
たとえエナメル質が硬くても、日常の口内環境や口の習慣によって溶けたり削られたりすることがあります。
◇脱灰と虫歯
エナメル質は、食品や飲料に含まれる酸や、虫歯菌であるミュータンス菌などが生成する酸によって溶けてしまいます。この現象を「脱灰」と呼びます。虫歯菌による脱灰は、初期虫歯の状態を指します。通常、唾液の働きにより一度溶けた歯の成分が表面に戻り、「再石灰化」が行われるため、脱灰は自然に解消されます。しかし、脱灰が過度に起こり再石灰化が追いつかない場合、エナメル質は修復されずに徐々に薄くなってしまいます。
◇歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは、エナメル質の摩耗の主な原因です。これらは無意識に行われるため、エナメル質に損傷を与えてしまいます。重症の場合は、歯科医院で睡眠時に使用するマウスピースを作ってもらうことができますので、早めに歯科医院に相談することをおすすめします。
◇ 歯の磨きすぎ・力の入れすぎ
歯ブラシを力強く使って磨いていませんか?力を入れすぎると、エナメル質に微細な傷がついてしまいます。その傷に色の濃い食品や飲み物の色素が付着し、歯の色が変わってしまう可能性があります。エナメル質を傷つけないように、力任せにゴシゴシ磨くのは避けましょう。優しく、小刻みに何度も歯ブラシを当てることで、歯の汚れは落ちていきます。
◇研磨剤入りの歯磨き粉を使用している
研磨剤を含む歯磨き粉を使用すると、汚れは効果的に除去されますが、歯の表面も削られる可能性があるため、できるだけ避けるようにしましょう。
エナメル質を保護する方法
エナメル質が傷ついていても、食後に歯磨きをしっかり行ったり、間食を控えることで酸性になりすぎない時間を増やすことが重要です。さらに、唾液の量も重要です。唾液によってエナメル質は再石灰化され、自然に再生・修復されます。
◇唾液の量を増やす
再石灰化を防ぐためには、唾液の分泌量を減らさないように注意しましょう。唾液は、口の筋肉が噛む動作によって活発になり、たくさん分泌されます。また、唾液の主成分は水分であり、体が水分不足の場合は唾液の量も減少してしまいます。定期的に水分を摂取することで、唾液の分泌が増え、口の中の汚れや余分な菌・酸も洗い流すことができます。
◇毎食後歯磨きをする
食事の後は、面倒くさがらずに必ず歯磨きをしましょう。食べかすや虫歯菌が混ざったプラークが酸を出し、エナメル質を溶かしてしまうため、早めに食べかすやプラークを取り除く必要があります。
◇間食を控える
食べ物やジュースなどで口の中が酸性になります。頻繁に食べ物を口にすると、口の中が常に酸性のままになり、エナメル質が溶けてしまいます。歯の健康とダイエットのためにも、間食は控えるようにしましょう。
◇エナメル質を守る飲食物
エナメル質を保護するために、積極的に効果的な食品や飲み物を摂取しましょう。
・キシリトールガム
ガムを噛むことで、噛む動作が増えて唾液が増えます。さらに、キシリトール入りのガムは虫歯菌の繁殖を抑える効果もありますので、おすすめです。
・カルシウムやビタミンA・ビタミンCを含む食品
乳製品や魚介類、海藻類などは、歯の材料であるカルシウムを豊富に含んでいます。 牛乳や海藻類(ひじき、わかめなど)は、口の中の酸性を中和する役割も果たすため、おすすめの食品です。
・アルカリ性の食品
ひじきやわかめなどの海藻類と同様に、ほうれん草やこんにゃくもアルカリ性の食品であり、口内の酸性を中和してくれます。
避けた方が良い飲食物
◇糖分を多く含むもの
チョコレートやキャンディ、キャラメルなどの甘いお菓子、ケーキなどは、虫歯菌のエサになります。虫歯予防や白い歯を保つためにも、これらの食べ物を過剰に摂取するのは避けましょう。
◇酸性の強い食べ物
果物とヨーグルトは、甘くておいしいだけでなく、意外にも酸味が強い食品です。
◇酸性の強い飲み物
炭酸飲料やビール、赤ワイン、黒酢などは、酸性の成分を含んでいます。これらの飲み物は歯のエナメル質を柔らかくし、傷つけやすくする可能性があります。そのため、飲んだ後すぐに歯を磨くのは避けるべきです。口の中の酸性を中和するためには、30分から1時間ほど待ってから歯磨きをすることがおすすめです。
まとめ
私たち日本人は比較的エナメル質が薄いため、歯の黄ばみを防ぐためにエナメル質を大切にすることが重要です。日常生活でできるエナメル質の保護方法を紹介しました。白い歯を保つために、これらの方法を実践しましょう。