市販品でのホワイトニングと医療ホワイトニングの違い！メリットとデメリットは？

ホワイトニングには、歯科医院で行うプロフェッショナルな施術と、自宅で簡単に行えるキットがあります。今回はそれらの違いや特徴についてご紹介します。自分に合ったホワイトニング方法を選ぶために、それぞれの施術方法や効果を理解してください。

まず、市販されているホワイトニングについて説明します。
市販品でのホワイトニングは一般的に「セルフホワイトニング」と呼ばれています。この方法では、歯を白くする成分が入った歯磨き粉やマウスウォッシュ、マウスピースを使用し、LEDライトを照射することで汚れを浮かすことができるキットなどが販売されています。これらの商品は、歯を白くすることを主な目的としていますが、正しく使用しなければ白さを手に入れることは難しいでしょう。
また、国内で市販されているホワイトニング用品には、薬機法に準じた制限がかかっているため、歯医者で行うホワイトニングと比べると効果が弱くなります。一方で、市販のホワイトニング用品はドラッグストアなどでも手に入れることができるため、いつでも気軽に始めることができ、かつ安価なものが多いという特徴があります。

セルフホワイトニングには、さまざまな種類がありますが、今回は特に人気のある「歯磨き粉」「マウスウォッシュ」「マウスピース」についてご紹介します。

◇市販の歯磨き粉

ホワイトニング用の歯磨き粉は、歯の着色汚れ（ステイン）を除去し、白さを持続させることが期待されます。着色汚れの原因は、コーヒーや緑茶、ワイン、カレー、タバコなど日常の食事や習慣によるものです。長年の蓄積された汚れはブラッシングだけでは取り除きにくいとされますが、新しい汚れや軽い汚れの場合は、ホワイトニング用歯磨き粉を使うことで白さを取り戻すことができることもあります。

歯磨きの際には、歯ブラシを濡らさずにホワイトニング用歯磨き粉をつけ、歯全体に行き渡るように丁寧にブラッシングすることがポイントです。水で濡らすと歯磨き粉が泡立ち過ぎてしまい、効果が半減する恐れがあるため、なるべく濡らさずに使用してください。また、強い力で磨きすぎると歯のエナメル質が傷つき、汚れが付着しやすくなる可能性があるため、無理に磨きすぎないように注意してください。

◇市販のマウスウォッシュ

マウスウォッシュの主な目的は、歯に付着しにくくすることです。そのため、歯を白くしたい場合には、マウスウォッシュだけでは効果が限定される可能性があります。ホワイトニング用の歯磨き粉で歯を磨いた後にマウスウォッシュを使用することで、歯に付着した汚れや菌を防ぐことができます。歯磨き粉とマウスウォッシュを併用することで、白い歯を保つための口腔環境を整えることができます。また、口腔内に残った汚れや細菌を防ぐことで、口臭予防にも効果があります。

◇マウスピース

ホワイトニング用マウスピースは、歯を白くするためにマウスピースの内側に薬剤を塗布し、それを直接歯に当てることを目的としています。歯磨き粉やマウスウォッシュと比べて、薬剤が長時間歯に付着するため、市販のホワイトニング商品の中で最も効果が期待できます。一部の商品では、マウスピースを装着すると同時にLEDを照射することで、より白くなる効果を高めるものもありますが、歯の表面の汚れがしっかりと落とされていることが前提となります。

まずは、歯の表面の汚れを歯磨き粉やマウスウォッシュを使用してしっかりと取り除いた後に、ホワイトニング用マウスピースを使用するようにしましょう。また、一度の使用で30分以上薬剤を付けたままにする商品が多いため、ホワイトニングを行う時間やタイミングは予定を考慮して選ぶようにしましょう。

これまで市販のホワイトニング商品について紹介してきましたが、歯科医院で行う医療ホワイトニングとはどのようなものなのか、市販品との違いは何かについて説明します。
医療ホワイトニングには、大きく2つの施術方法があります。一つ目は歯科医院に通院して行う「オフィスホワイトニング」です。もう一つは、歯医者から処方された薬剤やマウスピースを使って自宅で行う「ホームホワイトニング」です。
どちらのホワイトニングに関しても、まずは自分の歯の状態をチェックした上で施術が始まります。歯科医師が扱える過酸化水素や過酸化尿素などの薬剤を処方してもらえるため、より確実に白い歯を手に入れることができるのが医療ホワイトニングの特徴です。
一方で、歯科医院でのホワイトニングは自費治療となるため、保険は適用されません。安く気軽に試してみたいという方には少しハードルが高くなるかもしれませんが、歯科医院によってホワイトニングの料金も異なるため、まずは費用を確認してみると良いでしょう。

歯科医院でのホワイトニングには、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの2つの方法がありますが、どちらを選んでもまずは歯の状態をチェックすることが必要です。歯のチェック後、虫歯や歯肉炎がある場合は薬剤が効果を発揮しづらいため、その治療を先に行うこともあります。また、歯の白さについても相談しながら決めていくことができます。過度に白いと違和感がある場合や、思ったほど白くならない場合など、理想とのギャップが生じることは少ないです。歯科医師と相談して、理想の白さに合わせた薬剤を処方してもらえるので安心です。

◇オフィスホワイトニング

歯の状態をチェックし、理想の色を決めた後、オフィスホワイトニングでは歯科医院に何度か通い、歯科医師や歯科衛生士による施術を受けます。歯が早く白くなる実感を得やすいため、急いで白くしたい人におすすめの方法です。最近では完全予約制の個室で施術を受けられる歯科医院も増えており、美容サロンに行くようなリラックスした雰囲気で施術を受けられるところもあります。

◇ホームホワイトニング

ホームホワイトニングは、自宅で手軽にホワイトニングを行うことができるため、忙しい人におすすめです。「自宅で行うホワイトニングは、市販のものとあまり変わらないのでは？」と思う人もいるかもしれませんが、ホームホワイトニングでは歯科医院でしか処方されない漂白作用の強い薬剤を使用することができますし、自分の歯に合ったマウスピースを使用することもできますので、非常に高い効果が期待できます。
オフィスホワイトニングと同様に、まずは歯の状態や白さを確認し、その後に自分の歯に合ったマウスピースを作成します。自分の歯の形に合わせたマウスピースで施術ができるため、色むらなども出にくいのがポイントです。作成したマウスピースに処方された薬剤を流し込み、1時間〜2時間ほどマウスピースを装着することでホワイトニングを行っていきます。

◇市販品で行うホワイトニングのメリット・デメリット

・メリット

まず、手軽に始められる点が市販品でのホワイトニングの魅力です。歯科医院に行かなくてもすぐに始められるため、気軽に取り組むことができます。さらに、様々な種類のホワイトニング用キットが販売されているので、自分に合った商品を見つける過程も楽しいかもしれません。

・デメリット

歯を確実に白くしたいという方には、満足できる商品に出会うことが難しいかもしれません。また、薬剤が弱くて白くなりにくいという不満もあるかもしれません。歯を白くするためには、まず歯の歯石を取り除く必要がありますし、虫歯や歯肉炎がある場合もあります。そのため、他の要因によってホワイトニング剤が効果を発揮しない可能性もあります。

◇歯科医院で行う医療ホワイトニングのメリット・デメリット

・メリット

歯科医院で行われるホワイトニングは、歯の状態を確認した上で薬剤や施術方法を選択するため、安全性と安心感があります。個々の悩みや理想の歯の白さに合わせた施術が可能であり、理想の白さを実現することが容易です。さらに、オフィスホワイトニングかホームホワイトニングかは、個人のライフスタイルに合わせて選択することができます。時間に余裕がある方や早く歯を白くしたい方にはオフィスホワイトニングがおすすめです。一方、通院の時間が取れないけれども確実に白くしていきたい方にはホームホワイトニングが適しています。また、ホワイトニングを行った後も白さを持続させることができ、定期的な歯の健康チェックの機会も得られるのは、歯科医院のホワイトニングならではの魅力です。

・デメリット

デメリットとしては、自費治療になるため、ホワイトニングにお金をかけられない人には少しハードルが高いものとなってしまいます。しかし、ホワイトニングが身近なものになっていることで、興味を持って始めてみたいという人は多いでしょう。

ホワイトニングをお試ししてみたい方は、市販のマウスピースや薬剤、歯磨き粉などから始めてみて、効果を確認することもできます。ただし、ホワイトニング施術を開始すると、虫歯治療や歯周病治療は同時に行うことができません。そのため、治療する順序を間違えないように注意しましょう。

以上、市販のホワイトニングと医療ワイトニングについて、それぞれの特徴やメリット・デメリットについて説明しました。
ホワイトニングをする目的や希望する白さ、継続期間、予算などによって、おすすめする方法は異なります。しかし、どの方法を選んでも共通して言えるのは、歯の健康状態を良好に保つことが重要だということです。歯に問題がある場合、効果が得られにくいです。
まずは歯や歯茎の健康状態を確認し、口腔環境を良好に保つために努めましょう。
本気で歯を白くし、健康な口腔状態を目指すのであれば、歯科医院を訪れることをおすすめします。歯科医師と相談し、適切な方法を選択しましょう。
ホワイトニングに興味があるのであれば、後悔のない選択をして、白く健康な歯を手に入れましょう。