差し歯でもホワイトニングで黄ばみを取り除ける⁉

差し歯は時間が経つと黄ばんでしまうことがあります。しかし、差し歯をホワイトニングすることはできません。歯医者さんが使用するホワイトニングの液剤は、差し歯には効果がありません。したがって、差し歯自体を白くすることはできません。ネット上には、メラミンスポンジなどで差し歯の汚れを落とす方法が紹介されていますが、これは誤った情報です。実際には、差し歯を傷つける可能性があるため、使用しないでください。経年劣化によって変色した差し歯は、白くすることはできません。しかし、差し歯表面の着色汚れは歯医者さんのクリーニングで取り除くことができます。ただし、繰り返しクリーニングを行うと差し歯が傷つく可能性があるので注意が必要です。人工歯は天然歯よりも着色や変色しやすい素材でできています。内部まで浸透した汚れはホワイトニングでは取り除けないため、定期的なケアが重要です。

差し歯には大きく分けて2つの種類があります。1つ目は「保険治療の差し歯」です。保険治療の差し歯は、健康保険が適用されるため、費用を抑えて治療ができます。保険治療で使用される差し歯は、プラスチック製の素材である「レジン」で作られています。レジンは吸水性があり、時間が経つと劣化して変色してしまう傾向があります。差し歯が新しい時は真っ白でも、2～3年経つと黄ばみが目立つようになるのは、レジンの性質によるものです。次に紹介するのは、「自費治療の差し歯」です。自費治療の差し歯は、健康保険の対象外となるため、費用は高額になります。しかし、自費治療の差し歯には吸水性のない「セラミック」が使用されているため、永久的に黄ばんだり変色したりしません。健康保険が適用されないため、費用は全て自己負担になりますが、変色しない差し歯を希望する場合は、自費治療の選択をおすすめします。ちなみに、天然の歯が黄ばんだり着色したりする原因は、飲食物に含まれる着色成分やタバコのヤニなどが挙げられます。また、年齢とともに歯の内部にある象牙質の厚みが増すことで、歯が黄ばんで見えることもあります。天然の歯の黄ばみや着色はホワイトニングで改善できますが、黄ばんだ差し歯を白くする方法はどのようなものがあるのでしょうか。

差し歯が黄ばんでしまった場合、白くするためには、黄ばみや汚れの程度によって方法が異なります。汚れがひどく、差し歯自体を白くしたい場合は、差し歯を入れ替える方法があります。差し歯を入れ替える方法には主に2通りあり、天然歯のホワイトニング後、差し歯を入れ替える（かぶせ換え）方法と、差し歯に合わせてホワイトニングする方法があります。天然歯のホワイトニング後、差し歯を入れ替える（かぶせ換え）場合、差し歯の色は途中で変更できませんので、まず自分の天然歯をホワイトニングしてから、その白さに合わせて新しい差し歯に交換します。新しい差し歯には変色しない自費治療のオプションがおすすめです。自費治療は保険適用外のため、数万円の費用がかかりますが、将来的に差し歯の変色に悩む必要がなくなるので、総合的に考えるとお得かもしれません。天然歯よりも白い差し歯がある場合、天然歯の色を差し歯に合わせてホワイトニングすることで自然な仕上がりになります。

差し歯の黄ばみが軽度の場合は、セルフホワイトニングでも差し歯の表面の汚れを取り除き、元の色に戻すことができます。自宅でセルフホワイトニングを行う場合は、ホワイトニング用の歯磨き粉を使用しましょう。さまざまなメーカーから発売されているホワイトニング用の歯磨き粉の中で、「ヒドロキシアパタイト」「ポリリン酸Na」「メタリン酸Na」などの成分が配合されたものがおすすめです。一方、研磨剤が含まれている歯磨き粉は、歯に傷をつける可能性があるため、使用は避けましょう。自宅でのセルフホワイトニングで効果を感じられない場合は、サロンでのセルフホワイトニングも選択肢の一つです。自分で行う作業ではありますが、スタッフが歯の状態をチェックしながら適切な方法をアドバイスしてくれるため、正しいやり方でホワイトニングができ、効果を実感しやすくなるでしょう。

差し歯には2つの種類があります。保険治療で使用される差し歯は、経年劣化によって黄ばんだり変色したりしやすくなります。また、ホワイトニングは差し歯には効果がないため、差し歯自体を白くすることはできません。変色しない差し歯を希望する場合は、自費治療の差し歯を選択しましょう。健康保険が適用されないため、費用はかかりますが、変色を心配する必要がなくなります。表面の汚れを落とすだけであれば、セルフホワイトニングも効果的です。この記事を参考にして、自分に適したホワイトニング方法を見つけてみてくださいね。